五味を味わうそば米雑炊

五味を味わうそば米雑炊

【作り方】

 そば米を洗い、たっぷりの水(そば米の8倍の水)に入れ火にかけ、沸騰したら弱火にして15分ほど茹で、水洗いしてザルにあげておく。

 煮干しは前日より水につけておく。干し椎茸の戻し汁とともに鍋に入れて火にかけ、沸騰後2〜3分したら取り出す。

 だし汁に適当な大きさに切った鶏もも肉、にんじん、こんにゃく、干し椎茸、ちくわを入れて煮る。しょうゆとみりんで味を付け、最後に茹でたそば米を入れ、小口切りにした青ネギをあしらう。

 お好みの五味をトッピングする。

📘 五味噌粥の中医学的解説(気虚の養生)

■ この料理が向いている体質

五味噌粥は 気虚(ききょ) の人に最適な養生食です。
気虚とは「身体を動かすエネルギーである“気” が不足した状態」で、

  • 疲れやすい

  • 声が小さい

  • 食後に眠くなる

  • 胃腸が弱く、下痢しやすい

  • 風邪をひきやすい

といった特徴があります。


■ 中医学的な効能

五味噌粥は次のような働きを持ちます:

  • 脾胃を温めて消化力を高める

  • 気を補い、疲労回復を促す

  • 血の巡りにもよい影響を与える

  • 内臓の働きを安定させ、全身のエネルギー代謝を整える

脾(=消化吸収の力)が整うと、食べ物が気血に変わるため、気虚改善に直接つながります。

■ 食材の薬膳的ポイント

● 米

脾胃の働きを助け、身体全体に優しい補気食材。

● 味噌

発酵食品で脾胃の調子を整え、消化吸収を促進する。

● 生姜

身体を温めて胃腸の機能を引き上げる。気虚の冷えを改善。

● ごま

潤いを補い、気血を養う食材。


■ どんな人に合う?

  • 朝からだるさが抜けない

  • 胃腸が弱く、食べるとすぐ疲れる

  • 風邪をひきやすい

  • 慢性的な疲労がある

特に 季節の変わり目体力の落ちている時期 にすすめられる薬膳です。


■ 注意点(禁忌)

  • 熱のこもりが強い人(口が渇く・のぼせ・ほてりなど)は量を控える

  • 糖質制限中の人は食事全体のバランスに注意

※ 本レシピの薬膳解説は、中国医学協会 代表・今中健二による監修をもとに作成しています。